【01】中小・中堅企業とは
中小・中堅企業への就職についてご案内しています。
中小・中堅企業とは
業種によって若干の違いはあるのですが、ざっくりまとめてみますと、上限としては資本が5000万円以下、従業員が100人以下の企業が、公的分類としての中小企業ということになります。
一方で、こちらも業種によって差があるのですが、ざっくりと従業員が20人以下だと、小規模企業という分類となります。小規模企業も、中小企業に含まれる概念でして、たとえば家族経営の商店などは、こちらに入るケースが多くなりそうです。
ちなみに、零細企業という言葉もありますが、こちらには法的根拠はありません。小規模企業の人が謙遜して使うのが通常、ということになりそうです。
そして、中小企業を越えれば大企業というのが、公的分類なのですが……。
「従業員数101名の企業は大企業か?」と訊かれたなら、ほとんどの方々が「違う」とお答えになるかもしれません。これも業種によるのですが、おそらく1000名規模か、もっと多人数の企業でなければ、大企業とは云わないケースが多いかと思われます。
このあたりの企業の表現は難しいのですが、1000名程度までの企業を、ここでは「中堅企業」として、いわゆる大企業と区別してみたいと思います。(※一般には、ここでいう中堅企業も含めて、中小企業と呼ばれる場合がほとんどです。)
現状の日本で、大企業(含む、中堅企業)、中小企業(除く、小規模企業)、小規模企業がどんな比率になるかというのは、統計として表れています。
企業数を比べることに意味はないと思われますので、従業員数で見てみますと、下記のような感じとなっています。
出典:中小企業庁発行 中小企業白書 2010年度 常用雇用者ベース
大企業の従業員 | 中小企業(除く、小規模企業)の従業員 | 小規模企業の従業員 | 従業員計 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
|
|
|
36,330,141人 |
|||
33.8% |
49.0% |
17.1% |
100% |
表を見ていただくとわかるとおり、大企業(含む中堅企業)の従業員数比率は、だいたい1/3程度ということになります。多いと捉えるか、少ないと考えるかは、読む人の立場にもよりますが、従事している人の多さという意味で、主流となっている働き場所が中小企業である、というのは異論のないところと云えるでしょう。(影響力の話となると、また別の見解がありうるのでしょうけど)
さらに、この表上の「大企業」には、一般には大企業として語られることは少ない中堅企業も含まれていますので、一般に云うところの大企業の占める割合は少なくなってきます。
視線を転じますと、大学の卒業者数は、バブル崩壊時期には40数万人台だったのが、近年は55万人台程度で推移しており、好景気・不景気に関わらず、大企業の採用人数とバランスするかどうか、ややむずかしさのありそうな数字となっています。
これらを踏まえると、中小企業・中堅企業で働くというのが、以前よりも一般的な話となってくることが予想されます。このコーナーでは、中小企業・中堅企業の求人にまつわるもろもろをご案内しています。
補足事項など
■目次
【01】中小・中堅企業とは
【02】中小・中堅企業の多様性
【03】中小・中堅企業とベンチャー企業の違い
【04】中小・中堅企業への就職のメリット
【05】中小・中堅企業への就職のデメリット
【06】大手有名企業に就職できなかったら、フリーター?
【07】起業準備としての中小・中堅企業への就職
【08】キャリアデザインの第一歩としての中小・中堅企業への就職
【09】優良な中小・中堅企業の探し方
【10】当たりをつけた中小・中堅企業を深く調べるには
【11】秋以降の新卒採用は、新卒向け就職サイトではなく……
【12】ハローワークは新卒でも利用可能
中小・中堅企業を扱う就職サイト
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なお、新卒の方向けの秋以降の募集は、【11】項でご案内している通り、例年、各転職サイトで多く見られるようになってきます。(リクナビネクスト、DODA、マイナビエージェントなど)